2015年12月14日月曜日

73.ニャーナ(ज्ञानम् [jñānam]) - ちなみに発音について

ज्ञानम् 
[jñānam]


私自身は、人のことなので、あまり気にしませんが、

多くの生徒から聞かれるので、書き留めておきました。

追記: こちらも参照にしてください。
 ジュニャーナ?ギャーナ?ニャーナ?ज्ञान [jñāna] の発音はどうするべきか?


ニャーナ(ज्ञानम् [jñānam])の発音


ज्ञानम् [jñānam]はよく、「ギャーナ」と発音されますが、

表記をご覧の通り、「G」の音は見受けられません。

「G」の音は、喉から出す音です。

「j」も「ñ」も、舌の中央辺りが、上顎に押し付けられている音です。

「ñ」は、日本語の猫の鳴き声「ニャ」とほぼ同じです。

最初の「j」を考慮し、「ジニャーナ」と言いたくなるところでしょうが、

複合子音の場合、特にこの組み合わせの場合、

最初の音は殆んど聞こえずに、「ッニャーナ」と聞こえます。

こういうことは、生まれ育ちからヴァイディカ(ヴェーダの伝統文化)に沿って生きている、

ブランミンの純粋なパンディット達に囲まれて生活していないと分からないことかもしれません。

もともと、サンスクリット語をカタカナ表記しようとすること自体に無理があるので、

これ以上の議論は避けます。

カタカナ表記に悩んだ末の結果なのでしょう。


しかし、喉の音「G」を使って、「ギャーナ」と発音するのは、

完全な「ブラマ(混乱して道から反れる事)」です。

現代のインド人たちの殆んどが犯しているブラマですが。

ヴェーダに関る文献に触れるのなら、改めたい点ですね。


喉から出す音について


カ行の音(क्  k ख् kh ग् g घ् gh ङ् ṅ )と、ハ行の音(ह् h )は全て、

「カンティヤ(कण्ठ्यः [kaṇṭhyaḥ])」と呼ばれ、

喉(カンタ कण्ठः [kaṇṭhaḥ]) を意識して、喉から出す音です。

喉とは、首の真ん中辺りくらいです。

そこに意識を置いて、日本語のカ行よりはもっと深いところから出す音です。

しかし、ネットでざっと画像検索してみると、喉から出すはずのカンティヤの音が、

舌の付け根をくっつけて発声すると解説した図ばかりが出てきます。

これは間違いです。

出典元は全て、西洋のサンスクリット研究と、

それに完全に頼っている日本のサンスクリット研究でした。

多くの人に知恵の光が灯りますように。

植民地化精神+手探りの西洋式サンスクリット研究



西洋のサンスクリット文法書もいろいろ目を通しましたが、

植民地化精神が根底に貫かれていて、インドの伝統を尊重しないで(というか軽蔑して)、

自分達の分かる範囲で手探りで勉強してきた結果があちこちで見つかります。

つまり、西洋のインド哲学研究や、サンスクリット文法研究は、

「高飛車でお門違い」と結論した方が安全です。

日本の大学のサンスクリット研究は、そんな西洋の研究を基礎としています。

ゆえに、「大学こそがアカデミックなオーソリティー(学術的権威)」と思い込むのは、

サンスクリット語やヴェーダーンタに関しては、とても無意味で危険です。

私自身が、ハーバード大学でサンスクリット語のPhDを取った人を始め、

北米、欧州各国、豪州、そしてBHUを始めとするインドの大学で、

サンスクリット語科の修士や学士を取った人々に、

本場のサンスクリット語文法を教えてきた経験から言えることです。




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http://sanskrit-vocabulary.blogspot.com/2015/12/triputi.html72.トリプティー(त्रिपुटी [tripuṭī])- 
主体・客体・その手段といった、3つ組




http://sanskrit-vocabulary.blogspot.com/2015/11/jnanam.html
71.ニャーナ(ज्ञानम् [jñānam])- (意味1:) 知る手段










ジュニャーナ?ギャーナ?ニャーナ?ज्ञान [jñāna] の発音はどうするべきか?

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