अजः
[ajaḥ]
「ジャ(ज [ja])」は、「ジャン(जन् [jan] )生まれる」という
動詞の原形から派生した言葉で、「出生、誕生」という意味です。
「अव्यय [avyaya]」朽ち果てないもの、無くならないもの、
「アジャ(अजः [ajaḥ])」 はまた、「ヤギ」という意味もあります。
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初めにおいて縁起の良い言葉、アタ。
なぜ縁起が良いのか、どのように使われているのかを
説明します。
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シンプルに「私」という意味。
「今」という意味は私であり、「ここ」も私。
それと同時に、全ての人が探し求めている、
「幸福」の意味そのもの。
なぜそうなのかを説明します。
[ajaḥ]
m. 出生の無いもの(ブランマン)
アジャの語源
न जायते इति अजः(生まれ無いもの、それがアジャ。)「ジャ(ज [ja])」は、「ジャン(जन् [jan] )生まれる」という
動詞の原形から派生した言葉で、「出生、誕生」という意味です。
それが無いもの。
生まれて来なかった。
それなのに存在している。
そんなものってあるのでしょうか?
「अव्यय [avyaya]」朽ち果てないもの、無くならないもの、
すなわち「永遠」です。
誕生したものは全て、誕生する前には存在していません。
そのようなものは、全て、永遠とは呼べません。
誕生したり、朽ち果てて無くなったりして、
休みなく生まれ変りをぐるぐる繰返している宇宙に、
存在を与え続けているのが、永遠です。
誕生日の無い、अजः [ajaḥ] 、永遠。
それは、全てのヴェーダが教えようとしている「ブランマン」の名前の一つです。
もう一つの意味
「アジャ(अजः [ajaḥ])」 はまた、「ヤギ」という意味もあります。
サンスクリット語は、一つの言葉に、実にいろいろな意味があります。
ゆえに、文献を勉強する時は、伝統的意味を理解し、
それを伝える為の深い学識のある先生に就く事が必須です。
それを伝える為の深い学識のある先生に就く事が必須です。
「ブランマン」と「ヤギ」を取り違えては大変ですから!
=== アジャ(अजः [ajaḥ]) が使われている文献 ===
バガヴァッド・ギーター2章20節
अजो नित्यः शाश्वतोऽयं पुराणः ...
ajo nityaḥ śāśvato'yaṃ purāṇaḥ ...
この(アートマン=自己)は、अजः(生まれて来ず)、永遠で、変化せず、しかも常に新しい、、、
ヴィシュヌ・サハッスラナーマ・ストートラム
अजः सर्वेश्वरः सिद्धः ...
ajaḥ sarveśvaraḥ siddhaḥ ...
अजः(永遠)、全ての統治者、既に達成された、、、
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初めにおいて縁起の良い言葉、アタ。
なぜ縁起が良いのか、どのように使われているのかを
説明します。
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シンプルに「私」という意味。
「今」という意味は私であり、「ここ」も私。
それと同時に、全ての人が探し求めている、
「幸福」の意味そのもの。
なぜそうなのかを説明します。