आकाशः
[ākāśaḥ]m. 空間、空、スペース
アーカーシャ (空間)の定義
「アーカーシャ (आकाशः)」の定義としてよく言われるのが、
「全てのものに、場所を提供するもの」
「全てをaccommodate(受け入れてあげる)もの」です。
この宇宙にある全てのものは、
どんなに巨大でも、どんなに離れていても、
どんなに種類が多くても、全ては、
一つのスペースの中に収まっているんですね。
壷(ガタ)のスペース(アーカーシャ)を、
「ガターカーシャ」といい、
全体(マハー)のスペース(アーカーシャ)を、
「マハーカーシャ」といいます。
壷の中にある小さなスペースは、
全体の無限のスペースと、一切離れていません。
壷という概念に沿って、
「小さなスペース」「大きなスペース」と言っていますが、
スペースそのものに着目すると、
あるのは、無限に広がるただ一つのスペースだけで、
それは、壷や、部屋の壁や、人間の身体に区切られることなく、
それらを突き抜けて、浸透して、
ただ一つの無限のスペースとして存在しているんですね。
そんな眺め方を助けてくれるために、
「ガターカーシャ」と「マハーカーシャ」という言葉があります。
「アーカーシャ(आकाशः )」の類義語
खम् [kham], नभः [nabhaḥ] (s-ending), व्योम [vyoma] (n-ending),
वियत् [viyat], गगनम् [gaganam](全て中性名詞)
などがあります。(अमरकोशःより)
=== आकाशः [ākāśaḥ ] が使われている文献 ===
パンチャダシー6章18節
घटाकाशमहाकाशौ ...
ghaṭākāśamahākāśau ...
意味は先に見た通りです。
タイッティリーヤ・ウパニシャッド第2章
तस्माद्वा एतास्मादात्मन आकशः संभूतः।
tasmādvā etāsmādātmana ākaśaḥ saṃbhūtaḥ|
それ(brahma)から、まさに、このアートマンから、空間が生まれた。
昨日のआत्मा [ātmā]からの続きです。
आकाशाद् वायुः । वायोरग्निः ।अग्नेरापः । अब्भ्यः पृथिवी। पृथिव्या ओषधयः । ओषधीभ्योऽन्नम् । अन्नात् पुरुषः।
ākāśād vāyuḥ | vāyoragniḥ |agnerāpaḥ | abbhyaḥ pṛthivī| pṛthivyā oṣadhayaḥ | oṣadhībhyo'nnam | annāt puruṣaḥ|
空間から空気、空気から火、火から水、水から土、土から植物、植物から食物、食物から人間、、、
私はこのタイッティリーヤ・ウパニシャッドが大好きで、
全章を暗記して、よくチャンティングしてました。
リシケシでこれをチャンティングしてると、
なぜがリス達がが寄って来て、
私を囲んで聞き惚れているようようでした。
<< 前の単語 3.आत्मा [ātmā] - アートマン <<
今、ここに在る、全ての役割からフリーな、
何も背負ってない、ただ意識の存在「私」について、
正しく知ることが、なぜ人生のゴールなのか?
>> 次の言葉 5.इदम् [idam] - イダム >>
永遠に対象化出来ない、主体である意識的な存在、
今ここに在る「私」について、その正体を明かします。