कथा
[kathā]
いままでに、母音から始まる言葉を20個学びました。
これからは、子音から始まる言葉を見て行きます。
कथा [kathā] (カター)という言葉は、
कथ् [kath] = 「話す」という、動詞の原形から出来た言葉です。
一般的にインドで、कथा [kathā] (カター)と言うと、単なるお話ではなく、
大きなホールで数日間かけて催される、クラシック音楽隊を引き連れた公演会を指します。
ラーマーヤナなどの宗教的な物語を、ヴィヴィッドに朗誦するのは、
カター(お話を)カーラ(する人)と呼ばれ、人気を集めます。
人々も、ヴェーダーンタとか難しい話はちょっと。。。だけど、
カターなら、聞きやすいし、音楽もあるし、
面白い話がタダで聴けて(インドのこういった催しは必ず無料)、
宗教的にもクリーンな気分にさせてくれるので、
カターの公演に通う事は、とても良い事だと考えられています。
インドのみならず、世界中でकथा [kathā] (カター)を上演する、超有名なカターカーラもいます。
一回の公演は数時間にも及び、単にカリスマがあるだけではなく、
精神的、宗教的、肉体的、知能的に高い能力が要求されます。
そんなカターカーラに関して、プージャ・スワミジが良くするお話を紹介します。
題して、「デリーのパットパット・ワラ(オートリキシャの運転手)」
デリーでとても人気のある、カターカーラがいました。
彼は、バーガヴァタ(インドの伝統的叙事詩のひとつ)のカターをするのがとてもうまく、
毎週毎週、何千、何万という人々に、ヒンドゥーの神々の話を聞かせて来ました。
「こんなに多くの人々に神様の話をするという善い行いをしているのだから、
俺は死んだ後、絶対にトップクラスのスワルガ(天国)に行くはずだ!」
という彼の確信の通り、このカターカーラは、死後にとても素敵なスワルガに行きました。
スワルガでは、大きな豪邸があてがわれて、上機嫌。
しかし、彼のお隣さんは、その数倍の大きさの、超大豪邸。
誰が住んでいるのか気になって調べてみると、なんと、その超大豪邸の住人は、
デリーのパットパット・ワラ(オートリキシャの運転手)!
「なんでこんな奴がスワルガに来て、しかも俺よりいい家に住んでいるんだ!?」
カターカーラはとても理不尽な思いに苛まれます。
理由を突き止めてみると、真実はこうでした。
デリーの大混乱の渋滞の中を荒い運転で切り抜けるパットパット・ワラは、
乗客に、常に神々の名前を思い出させ、心の底から神々に感謝させて来たのでした。
それが善行として認められ、天国に来たのでした。
このお話のターッパリヤ(要点)は、
天国だろうと何だろうと、経験的快楽/幸せの、
सातिशयत्वम् [sātiśayatvam](絶対的でない事、相対的である事)
= स(ह) [sa(ha)] (~がある)+ अतिशय [atiśaya](もっと良い事)+ त्व [tva](ステータス)
です。
生きている間に、物質や人間関係、瞑想などで、どんなによい経験をしても、
たとえ死んでから天国に行って、この世で味わえない経験をしても、
経験は経験、相対的なものであって、必ず終わりは来るし、
「最高!」と思っても、それよりももっと良い経験の可能性はある。
ここでも、天国でも、周りと比べて惨めになったり嫉妬したり、
そして時間が来れば終わってしまう。
程度は違えど、経験と言うものの本質は変わりませんよ、と言う事。
そもそも経験というものは、相対、UPアンドDownの範囲内であって、
絶対的幸せというものは、経験の範囲ではない、という事実を、
世界を見渡して、自分でしっかり見極める為のお話です。
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熱いと言う意味のサンスクリット語です。
>> 次回の単語 22.कमलम् [kamalam] - カマラ >>
蓮の花という意味のサンスクリット語です。
[kathā]
feminine - お話、特にラーマーヤナやバーガヴァタなどの、歴史や教訓を含んだ伝統的な話
いままでに、母音から始まる言葉を20個学びました。
これからは、子音から始まる言葉を見て行きます。
クリシュナのお話は、カターで大人気。 歌や演奏と共に、聴衆に公演されます。 |
カターの語源
कथा [kathā] (カター)という言葉は、
कथ् [kath] = 「話す」という、動詞の原形から出来た言葉です。
一般的にインドで、कथा [kathā] (カター)と言うと、単なるお話ではなく、
大きなホールで数日間かけて催される、クラシック音楽隊を引き連れた公演会を指します。
ラーマーヤナなどの宗教的な物語を、ヴィヴィッドに朗誦するのは、
カター(お話を)カーラ(する人)と呼ばれ、人気を集めます。
人々も、ヴェーダーンタとか難しい話はちょっと。。。だけど、
カターなら、聞きやすいし、音楽もあるし、
面白い話がタダで聴けて(インドのこういった催しは必ず無料)、
宗教的にもクリーンな気分にさせてくれるので、
カターの公演に通う事は、とても良い事だと考えられています。
インドのみならず、世界中でकथा [kathā] (カター)を上演する、超有名なカターカーラもいます。
一回の公演は数時間にも及び、単にカリスマがあるだけではなく、
精神的、宗教的、肉体的、知能的に高い能力が要求されます。
ベイビー・クリシュナのお話も、カターの人気アイテムです。 |
天国に行っても、比較、嫉妬は変わらない
そんなカターカーラに関して、プージャ・スワミジが良くするお話を紹介します。
題して、「デリーのパットパット・ワラ(オートリキシャの運転手)」
デリーでとても人気のある、カターカーラがいました。
彼は、バーガヴァタ(インドの伝統的叙事詩のひとつ)のカターをするのがとてもうまく、
毎週毎週、何千、何万という人々に、ヒンドゥーの神々の話を聞かせて来ました。
「こんなに多くの人々に神様の話をするという善い行いをしているのだから、
俺は死んだ後、絶対にトップクラスのスワルガ(天国)に行くはずだ!」
という彼の確信の通り、このカターカーラは、死後にとても素敵なスワルガに行きました。
スワルガでは、大きな豪邸があてがわれて、上機嫌。
しかし、彼のお隣さんは、その数倍の大きさの、超大豪邸。
誰が住んでいるのか気になって調べてみると、なんと、その超大豪邸の住人は、
デリーのパットパット・ワラ(オートリキシャの運転手)!
「なんでこんな奴がスワルガに来て、しかも俺よりいい家に住んでいるんだ!?」
カターカーラはとても理不尽な思いに苛まれます。
理由を突き止めてみると、真実はこうでした。
デリーの大混乱の渋滞の中を荒い運転で切り抜けるパットパット・ワラは、
乗客に、常に神々の名前を思い出させ、心の底から神々に感謝させて来たのでした。
それが善行として認められ、天国に来たのでした。
このお話のターッパリヤ(要点)は、
天国だろうと何だろうと、経験的快楽/幸せの、
सातिशयत्वम् [sātiśayatvam](絶対的でない事、相対的である事)
= स(ह) [sa(ha)] (~がある)+ अतिशय [atiśaya](もっと良い事)+ त्व [tva](ステータス)
です。
生きている間に、物質や人間関係、瞑想などで、どんなによい経験をしても、
たとえ死んでから天国に行って、この世で味わえない経験をしても、
経験は経験、相対的なものであって、必ず終わりは来るし、
「最高!」と思っても、それよりももっと良い経験の可能性はある。
ここでも、天国でも、周りと比べて惨めになったり嫉妬したり、
そして時間が来れば終わってしまう。
程度は違えど、経験と言うものの本質は変わりませんよ、と言う事。
そもそも経験というものは、相対、UPアンドDownの範囲内であって、
絶対的幸せというものは、経験の範囲ではない、という事実を、
世界を見渡して、自分でしっかり見極める為のお話です。
<< 前回の単語 20.औष्ण्यम् [auṣṇyam] - アウシュニャ <<
熱いと言う意味のサンスクリット語です。
>> 次回の単語 22.कमलम् [kamalam] - カマラ >>
蓮の花という意味のサンスクリット語です。